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利益低迷に苦しむマツダは、次のブランド戦略で何を目指すのか?

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マツダ(7261)はリーマンショック以降の業績悪化から、ブランド価値経営を掲げて蘇った。かつてのマツダは中古車価格が低迷したことでマツダ車を愛好する顧客が残存価値の低さに苦しみ、残存価値の低さから販売奨励金による安売りを強行しなければ販売台数を稼げないジレンマに陥っていた。しかし、2012年にマツダが策定した構造改革プランにおいて、「高い商品力を備えた新型車の投入による販売奨励金の抑制と残価向上」を掲げて以降、状況は一変した。ブランド価値を向上すべく策定された「スカイアクティブ」と「魂動デザイン」を共通言語として投入した「CX-5」を皮切りに、主力車種の「アテンザ」や「アクセラ」などを刷新、プレミアムブランドへの脱皮を遂げた。この成功によってマツダの業績は急回復を遂げたが、2015年以降は再び利益水準が下落基調に転換しており、直近では構造改革プランの策定以前と大差ない利益水準にまで下落している。本稿では、現在のマツダが描くブランド価値経営の次の一手が何であるのかを同社の中期経営計画から読み解きたい。

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業績不振に沈んだ日産自動車、復活へのシナリオを読み解く

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日産自動車(7201)が過去における過度な販売台数の拡大が裏目となって業績不振に陥ったことは昨今有名である。2019年通期決算において純損失6712億円を計上した他、2020年通期決算においても純損失6000億円前後を計上する見通しである。売上高10兆円を超える企業規模であったことを踏まえても、僅か2年間で累計1兆円を超える純損失を計上すれば財務体質が急激に悪化することは自明である。多くの従業員とサプライヤーを抱える同社の業績再建は、日本の製造業にとって極めて重要な問題だろう。本稿では、日産自動車が好評した事業構造改革計画を通して、同社が業績再建をどのようにして果たす計画なのかを探りたい。